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ニュースと特集に出てくる言葉74語。記事の本文の用語からも、このページの説明へ進めます。
無人機の種類と分類
- UAV(無人航空機)Unmanned Aerial Vehicle
- 人が乗らずに飛ぶ航空機の総称。遠隔で操縦するものと、あらかじめ決めた経路を自動で飛ぶものがある。日本の航空法では、重さ100グラム以上の無人機を「無人航空機」として登録や飛行の許可の対象にしている。
- ドローンdrone
- 無人機を広く指す呼び名。日常的には小型のマルチコプターを指すことが多いが、軍用の大型無人機や、水上・水中の無人艇も「ドローン」と呼ばれることがある。
- UAS(無人航空機システム)Unmanned Aircraft System
- 機体だけでなく、地上の操縦装置、通信のリンク、発進・回収の装置、運用する要員までを含めた全体を指す言葉。軍や規制の文書では、機体(UAV)より広い意味で使われる。
- RPAS(遠隔操縦航空機システム)Remotely Piloted Aircraft System
- 地上の操縦者が遠隔で操縦する航空機システム。国際民間航空機関(ICAO)が、自律的に飛ぶものと区別して使う用語で、有人機と同じ空域を飛ぶための規則づくりで使われる。
- グループ1〜5(米軍の無人機分類)UAS Groups 1–5
- 米国防総省が無人機を重さ・飛行高度・速度で5段階に分けたもの。グループ1は約9キログラム(20ポンド)以下の小型機、グループ5は約600キログラム(1320ポンド)を超え、高度約5500メートル(1万8000フィート)より高く飛ぶ大型機。MQ-9 やRQ-4 はグループ5に当たる。
関連: 無人機の種類と分類
- NATO のクラスI〜IIINATO UAS Class I–III
- NATO が使う無人機の分類。クラスIは150キログラム未満(マイクロ・ミニ・スモール)、クラスIIは150〜600キログラムの戦術用、クラスIIIは600キログラムを超える中高度・高高度の長時間滞空機や攻撃用の機体を指す。
関連: 無人機の種類と分類
- MALE(中高度長時間滞空)Medium Altitude Long Endurance
- 高度おおむね3000〜9000メートルを、20時間以上など長時間飛び続けられる無人機の種類。偵察・監視が主な任務で、武器を積む機体もある。MQ-9 リーパー、トルコのTB2 より大型のアクンジュなどが例に挙げられる。
関連: 無人機の種類と分類
- HALE(高高度長時間滞空)High Altitude Long Endurance
- 高度約1万5000メートル以上を長時間飛ぶ無人機。広い範囲の監視に使われる。米国のRQ-4 グローバルホークが代表例で、航空自衛隊も導入している。
関連: 無人機の種類と分類
- UCAV(無人戦闘航空機)Unmanned Combat Aerial Vehicle
- 武器を積み、攻撃の任務を行う無人機。偵察用の機体に誘導爆弾などを積んだものから、ジェット推進で有人の戦闘機と組んで飛ぶことを想定した機体まで幅がある。
関連: 無人機の種類と分類
- CCA(協調戦闘機・連携無人機)Collaborative Combat Aircraft
- 有人の戦闘機と組み、偵察・電子戦・攻撃などを分担する無人機。米空軍の計画名として知られ、「ロイヤル・ウィングマン」とも呼ばれる。日本も次期戦闘機と連携する無人機の研究開発を進めている。
関連: 主要国のドローン産業と輸出規制
- 徘徊型弾薬(ロイタリング・ミュニション)loitering munition
- 目標の上空付近を一定時間飛び回り、目標に突入して弾頭を起爆させる無人機。一度使うと戻らない点でミサイルに近く、報道では「自爆ドローン」と呼ばれることもある。イスラエルのハロップ、米国のスイッチブレードなどが知られる。
- 一方向攻撃型無人機(OWA-UAV)one-way attack UAV
- あらかじめ決めた地点まで長い距離を飛び、そこで爆発する安価な無人機。イラン設計のシャヘド136(ロシアでの名称はゲラン2)が代表例で、ウクライナや中東で大量に使われ、防空の負担を大きくしている。
- シャヘド(ゲラン)Shahed / Geran
- イランが開発した一方向攻撃型無人機のシリーズ。ロシアは国内で生産したものを「ゲラン2」などの名で、2022年以降ウクライナへの攻撃に使っている。安価で数をそろえやすい点が、迎撃側の費用との差として議論される。
- FPV ドローンFirst Person View drone
- 機体のカメラ映像をゴーグルなどで見ながら操縦する小型ドローン。もとはホビーやレース用だが、ウクライナでの戦争では、民生部品から作った安価な機体が大量に使われ、地上戦の様相を変えたと指摘されている。
- 光ファイバー誘導ドローンfiber-optic drone
- 無線ではなく、繰り出した細い光ファイバーのケーブルで操縦と映像の送受信を行うドローン。電波妨害(ジャミング)を受けにくい一方、飛べる距離はケーブルの長さに限られる。2024年ごろからウクライナでの戦争で使われるようになった。
- マルチコプターmulticopter
- 複数の回転翼(プロペラ)で浮き、回転数の差で姿勢と向きを変える機体。垂直に離着陸でき、空中で止まれる。4枚のものをクアッドコプターと呼ぶ。民生・軍用の小型ドローンの多くがこの形。
関連: 無人機の種類と分類
- 固定翼機fixed-wing UAV
- 飛行機と同じように主翼で揚力を得る無人機。マルチコプターより速く遠くまで飛べるが、離着陸には滑走路やカタパルトなどが要る。垂直離着陸ができる固定翼機(VTOL)もある。
関連: 無人機の種類と分類
- USV(無人水上艇)Unmanned Surface Vehicle
- 人が乗らずに水上を走る船。監視・測量・掃海のほか、爆薬を積んだ攻撃用の艇もある。黒海ではウクライナの無人艇がロシア海軍の艦船を攻撃したと双方の発表や報道が伝えている。
- UUV(無人潜水機)Unmanned Underwater Vehicle
- 人が乗らずに水中を進む機器。ケーブルでつながる遠隔操作型(ROV)と、自律的に動く自律型(AUV)がある。海底の調査、機雷の探知、潜水艦の探知などに使われる。
- UGV(無人地上車両)Unmanned Ground Vehicle
- 人が乗らずに地上を走る車両。物資の輸送、負傷者の搬送、地雷の処理、監視などに使われる。ウクライナでは前線への補給などに小型のUGV を使う例が増えていると報じられている。
運用と技術
- ISR(情報収集・警戒監視・偵察)Intelligence, Surveillance and Reconnaissance
- 相手や周辺の状況を知るための情報収集・警戒監視・偵察の総称。無人機のもっとも基本的な任務で、長時間飛べる無人機は有人機より安く、乗員の危険なく続けられることから使われてきた。
関連: 無人機の種類と分類
- 目視外飛行(BVLOS)Beyond Visual Line of Sight
- 操縦者が機体を直接見ないまま飛ばすこと。物流やインフラ点検での利用に欠かせないが、ほかの航空機や人との衝突を防ぐ仕組みが求められる。日本では2022年12月から、条件を満たせば人のいる地域の上空での目視外飛行(レベル4)ができるようになった。
関連: フィジカルAIとは
- レベル4飛行Level 4 flight (Japan)
- 日本の航空法で、人のいる地域(有人地帯)の上空を、操縦者が目で見ずに飛ばす飛行。2022年12月施行の改正航空法で、機体の認証と操縦者の技能証明(一等資格)などを条件に認められた。
- リモートIDRemote ID
- 飛んでいる無人機が、登録番号や位置などを電波で発信する仕組み。日本では2022年6月から、登録した無人航空機に原則として搭載が義務づけられた。米国・欧州にも同様の制度がある。
- スウォーム(群制御)drone swarm
- 多数の無人機が互いに通信しながら、まとまって一つの任務を行うこと。少ない人数で多くの機体を動かせるため、偵察や防空の飽和などへの応用が研究されている。民生ではドローンショーでも使われる技術。
- データリンクdata link
- 無人機と操縦装置や他の機体のあいだで、操縦の指令や映像・センサーの情報をやりとりする通信。電波妨害に強くすること、衛星通信で遠くまで届かせることが、軍用無人機の性能を左右する。
- GNSS(衛星測位)Global Navigation Satellite System
- GPS(米国)、ガリレオ(EU)、グロナス(ロシア)、北斗(中国)、みちびき(日本)などの衛星で位置を知る仕組みの総称。多くの無人機が位置の把握に使うため、妨害や偽の信号(スプーフィング)への対策が課題になっている。
- 母機・中継機mothership / relay drone
- ほかの小型無人機を運んで放出したり、通信を中継して届く距離を延ばしたりする無人機。前線から遠い場所での小型機の運用を可能にする方法として報じられている。
- キルチェーンkill chain
- 目標を見つけてから、識別・追跡・攻撃の判断・攻撃・結果の確認までの一連の流れを指す軍事用語。無人機とデータの共有によって、この流れが短くなったことが現代の戦争の特徴の一つとされる。
対ドローン・電子戦
- C-UAS(対ドローン)Counter-Unmanned Aircraft Systems
- 敵対的・違法な無人機を見つけ、識別し、無力化する技術と運用の総称。レーダー・電波・カメラ・音で探知し、電波妨害、捕獲、機関砲やミサイル、レーザーなどで対処する。費用の安い無人機を高価な迎撃手段で落とす「費用の非対称」が課題とされる。
- 電子戦(EW)Electronic Warfare
- 電磁波を使って相手の通信・レーダー・測位を妨げたり、自分の利用を守ったりする活動。無人機の多くが電波で操縦され衛星測位を使うため、ウクライナでの戦争では電子戦と無人機の攻防が続いている。
- ジャミング(電波妨害)jamming
- 強い電波を出して、無人機の操縦や映像の通信、衛星測位の信号を受け取れなくすること。対ドローンの代表的な方法だが、周りの通信にも影響が出るため、日本では電波法などの規制がある。
- スプーフィングspoofing
- 偽の衛星測位の信号などを送り、受信機に誤った位置や時刻を信じ込ませること。無人機を別の場所へ誘導したり、船舶や航空機の位置の表示を乱したりする例が報じられている。
- 高出力マイクロ波(HPM)High Power Microwave
- 強いマイクロ波で電子回路を壊したり誤作動させたりする装置。一度に複数の小型無人機に対処できる可能性があり、各国で研究・試験が進む。防衛省も研究を行っている。
- 高出力レーザーhigh-energy laser
- 強いレーザー光を当てて無人機などを焼き壊す装置。1回あたりの費用が小さいことが利点とされ、英国のドラゴンファイア、イスラエルのアイアンビームなどが開発・配備の段階にあると発表されている。天候の影響を受けやすい。
- 統合防空ミサイル防衛(IAMD)Integrated Air and Missile Defense
- 航空機・巡航ミサイル・弾道ミサイル・無人機などの空からの脅威に、センサーと迎撃手段を一体として対処する考え方。日本の防衛力整備計画でも重点分野の一つになっている。
- ドローンの壁drone wall
- 国境沿いに探知のセンサーと迎撃の手段を連ねて、無人機の侵入に備える構想。2025年に欧州で無人機の領空侵入が相次いだことを受けて、EU や東欧の国々で議論が進んでいる。
フィジカルAI・自律
- フィジカルAIphysical AI
- カメラやセンサーで周りの世界を捉え、ロボットや車両・無人機などの体を動かして物理的な作業をするAI。大規模な基盤モデルを使って、決められた動作だけでなく状況に応じた動作をさせる研究が進んでいる。製造・物流・介護から防衛まで応用が議論されている。
関連: フィジカルAIとは清水建設出資の米ヒューマノイド企業、Noble Machinesの技術的強みUCLAがスマホを頭脳に使う二足歩行ロボット「PhoneBot」を公開
- ヒューマノイド(人型ロボット)humanoid robot
- 人に近い形(二足歩行、腕と手)をしたロボット。人のために作られた職場や道具をそのまま使えることが利点とされ、米国・中国などの企業が工場や物流での実用化を目指して開発している。
- VLA モデル(視覚・言語・行動モデル)Vision-Language-Action model
- 画像と言葉の指示を受け取り、ロボットの動作を出力する AI モデル。大量のデータで学んだ言語・画像のモデルを、ロボットの制御に広げたもの。フィジカルAI の中心的な技術の一つとされる。
関連: フィジカルAIとは
- シミュレーションから実機へ(Sim2Real)simulation to reality
- コンピューター上の仮想環境でロボットの動作を学ばせ、それを実物のロボットに移す手法。実機で何度も試すより安全で安く学習できる一方、仮想と現実の差を埋めることが課題になる。
関連: フィジカルAIとは
- 自律性のレベルlevels of autonomy
- 機械が人の操作なしにどこまで判断・行動するかの段階。人が操作する(遠隔操縦)、人が監督し必要なら介入する、人の介入なしに動く、などに分けて説明されることが多い。兵器の議論では、目標の選択と攻撃の判断に人が関わるかどうかが焦点になる。
- 人間の関与(ヒューマン・イン・ザ・ループ)human-in/on-the-loop
- 機械の判断の流れの中に人が入り、承認や中止ができる状態。人が一つずつ承認する「イン・ザ・ループ」、人が監視して必要なら止める「オン・ザ・ループ」などと区別される。自律型兵器の議論では「意味のある人間の関与」をどう確保するかが論点になっている。
- 自動運転autonomous driving
- 車両が人の運転操作なしに走ること。国際的には自動化の程度をレベル0〜5に分ける。日本では2023年4月から、特定の条件下で運転者のいない「レベル4」の自動運転が認められている。
関連: フィジカルAIとは
- エッジAIedge AI
- クラウドではなく、機器そのものに積んだ計算機で AI を動かすこと。通信が途切れても判断できるため、ロボットや無人機での利用が広がっている。
国際法・規制・軍備管理
- 自律型致死兵器システム(LAWS)Lethal Autonomous Weapons Systems
- いったん起動すると、人の判断なしに目標を選んで攻撃する兵器システム。国際的に合意された定義はまだない。特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の政府専門家会合や国連総会で、規制のあり方が議論されている。
- 特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)Convention on Certain Conventional Weapons
- 過度に傷害を与える、または無差別に効果を及ぼすおそれのある通常兵器の使用を禁止・制限する条約(1980年採択、1983年発効)。地雷や焼夷兵器などの議定書がある。2017年から自律型致死兵器システム(LAWS)を議論する政府専門家会合(GGE)が開かれている。
- LAWS に関する政府専門家会合(GGE)Group of Governmental Experts on LAWS
- CCW の締約国が自律型致死兵器システムを議論する会合。2019年に「指針11原則」をまとめた。2023年に決まった任務では、規制の文書の要素をまとめることになっており、その任務は2026年の CCW 第7回運用検討会議までとされ、2026年9月に要素について合意した。
- 国際人道法International Humanitarian Law
- 武力紛争の際に、戦闘の方法・手段を制限し、戦闘に加わらない人を守るための国際法。ジュネーブ諸条約と追加議定書が中心で、区別・比例・予防の原則がある。無人機や自律型兵器の使用もこの法の対象になる。
- ミサイル技術管理レジーム(MTCR)Missile Technology Control Regime
- 大量破壊兵器を運べるミサイルと無人機、その技術の拡散を防ぐための国際的な輸出管理の枠組み(1987年発足、日本も参加)。積める重さ500キログラム以上かつ射程300キロメートル以上の無人機などは、輸出を特に厳しく審査する「カテゴリーI」に当たる。
関連: 主要国のドローン産業と輸出規制
- ワッセナー・アレンジメントWassenaar Arrangement
- 通常兵器と、軍事にも民生にも使える汎用品・技術(デュアルユース)の輸出管理について、参加国が情報を交換し、管理の品目を決める枠組み(1996年発足)。日本も参加している。
関連: 主要国のドローン産業と輸出規制
- デュアルユース(軍民両用)dual-use
- 民生にも軍事にも使える製品・技術。小型ドローンの部品、カメラ、通信機、半導体、AI などが当たる。輸出管理の対象になる一方、民生の技術を防衛に早く取り入れる動きも各国で進んでいる。
- 防衛装備移転三原則Three Principles on Transfer of Defense Equipment and Technology
- 日本が防衛装備品と技術を海外に移転(輸出)する際の方針(2014年閣議決定)。移転を禁止する場合の明確化、認める場合の限定と厳格な審査、目的外使用・第三国移転の適正管理の三つからなる。運用指針は2023年・2024年に見直され、2026年4月には完成品の輸出を非戦闘目的に限っていた「5類型」が撤廃された。
- 小型無人機等飛行禁止法Act on Prohibition of Flying Small Unmanned Aerial Vehicles (Japan)
- 国の重要な施設、外国公館、防衛関係施設、空港、原子力事業所などの周辺の上空で、小型無人機の飛行を原則として禁止する日本の法律(2016年施行)。違反した機体には、警察官や自衛官などが妨害・破損などの措置をとれる。
- 航空法(無人航空機)Civil Aeronautics Act (Japan)
- 日本で無人航空機の飛行のルールを定める法律。100グラム以上の機体の登録、空港周辺や人口集中地区の上空などでの飛行の許可・承認、機体の認証と操縦の技能証明の制度などを定めている。
関連: 無人機の種類と分類
- 国連総会の LAWS 決議UNGA resolutions on LAWS
- 国連総会が自律型致死兵器システムについて採択した決議。2023年12月の決議78/241が最初で、その後も毎年採択されている。2025年12月の決議80/57は賛成164、反対6、棄権7で採択され、CCW での規制の文書の要素づくりを進めるよう求めている。
予算・産業・データ
- 軍事支出(国防費)military expenditure
- 国が軍事に使う支出。国や機関によって何を含めるかが違う。SIPRI は、軍の人件費・装備・研究開発・運用に加え、準軍事組織や軍人の年金、他国への軍事援助なども含めて推計する。このため各国政府の発表する国防予算と数字が一致しないことがある。
- 軍事負担(対GDP比)military burden
- 軍事支出が国内総生産(GDP)に占める割合。国の経済の大きさに比べて、どれだけ軍事にお金を使っているかを示す。NATO は加盟国の目標を、2014年に「2%」、2025年に「2035年までに5%(うち中核的な国防費3.5%)」と定めた。
- SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)Stockholm International Peace Research Institute
- 1966年にスウェーデンで設立された研究所。各国の軍事支出、武器の移転、軍需企業の売上、核戦力などのデータベースと年鑑を公開している。世界の軍事支出の比較でもっとも広く引用される情報源の一つ。
- トレンド指標値(TIV)SIPRI Trend-Indicator Value
- SIPRI が武器の移転の量を比べるために使う独自の単位。装備の性能などから決めた値で、実際の取引の金額ではない。国ごと・年ごとの武器の輸出入の規模や傾向を比べるのに使う。
関連: 世界の軍事費と防衛産業
- 防衛力整備計画Defense Buildup Program (Japan)
- 日本の防衛力を5年程度でどう整えるかを定めた計画。2022年12月に国家安全保障戦略・国家防衛戦略とともに閣議決定された現行の計画は、2023〜2027年度の5年間の防衛力整備の水準をおおむね43兆円程度としている。2026年に三文書の改定が検討されている。
関連: 日本の防衛とドローン防衛費増額分の財源に法人増税が浮上、年10兆円超へ膨張か国会で施政方針演説をめぐり野党代表が防衛費の是非を政府に質した
- 無人アセット防衛能力unmanned defense capabilities (Japan)
- 防衛力整備計画が重点を置く7分野の一つ。無人機(UAV)・無人水上艇(USV)・無人潜水機(UUV)・無人車両(UGV)などを、情報収集や警戒監視、防衛に使う能力。令和8年度(2026年度)予算では、これらを組み合わせた多層的沿岸防衛体制「SHIELD」に1001億円が計上された。
- SHIELD(多層的沿岸防衛体制)SHIELD (Japan)
- 安価で大量の UAV・USV・UUV を組み合わせて沿岸を守るという防衛省の構想。令和8年度予算で1001億円(概算要求の段階では1287億円)が計上された。
- 防衛生産・技術基盤defense industrial and technological base
- 防衛装備品を開発・生産・維持する企業と技術・人材の基盤。各国で弾薬や無人機の増産、サプライチェーンの見直しが課題になっている。日本では2023年に防衛生産基盤強化法が施行された。
- 対外有償軍事援助(FMS)Foreign Military Sales
- 米国政府が仲介して、同盟国などに米国製の装備品を売る制度。価格や納期を米国政府が決める部分があり、日本の防衛予算でも大きな割合を占める。
紛争と地域
- UCDP(ウプサラ紛争データプログラム)Uppsala Conflict Data Program
- スウェーデンのウプサラ大学が運営する、世界の武力紛争のデータベース。1年間に戦闘による死者が25人以上の紛争を記録し、死者1000人以上を「戦争」と分類する。データは CC BY 4.0 で公開されている。
- 武力紛争armed conflict
- 国家間、または国家と武装組織、武装組織どうしの、武力を使った争い。国際法では国際的武力紛争と非国際的武力紛争に分けられ、適用される規則が一部異なる。
- 停戦・休戦ceasefire / armistice
- 当事者が戦闘を止めることの合意。一時的・部分的な停止(停戦)から、戦争状態を終わらせる正式な合意(休戦協定・和平合意)まで段階がある。合意の内容と、守られているかの検証の仕組みが重要になる。
- 人道回廊humanitarian corridor
- 紛争地で、民間人の避難や人道支援物資の搬入のために、一時的に安全な通行を認める経路や時間帯。当事者の合意が前提で、合意が守られないこともある。
- ホルムズ海峡Strait of Hormuz
- ペルシャ湾とオマーン湾を結ぶ海峡。もっとも狭いところで幅約34キロメートル。北岸がイラン、南岸がオマーン(ムサンダム半島)。湾岸諸国の原油・液化天然ガス(LNG)の輸出の大部分が通り、世界のエネルギーの輸送の要所とされる。
関連: ドローンが変えた戦争
- 紅海危機Red Sea crisis
- 2023年11月以降、イエメンの武装組織フーシ派(自称アンサール・アッラー)が、ガザでの戦争を理由に紅海・アデン湾を通る商船や、イスラエルを無人機とミサイルで攻撃している事態。多くの海運会社がアフリカ南端回りに航路を変えた。
- クリミアCrimea
- 黒海に突き出た半島。1954年にソ連の中でロシアからウクライナに移管され、1991年のソ連解体後はウクライナの領土となった。2014年にロシアが併合を宣言したが、国連総会決議68/262はその根拠とされた住民投票を無効とし、ウクライナの領土の一体性を確認した。
関連: ドローンが変えた戦争
- ミンスク合意Minsk agreements
- ウクライナ東部ドンバスの戦闘を止めるため、2014年9月(ミンスク1)と2015年2月(ミンスク2)にベラルーシの首都ミンスクで結ばれた合意。停戦、重火器の撤去、地方の特別な地位などを定めたが、十分に履行されないまま、2022年2月のロシアの全面侵攻で事実上失効した。
- オスロ合意Oslo Accords
- イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)が1993年と1995年に結んだ合意。互いを承認し、ヨルダン川西岸とガザでパレスチナの暫定自治を始めることを定めた。最終的な地位(国境、エルサレム、難民、入植地)は後の交渉に委ねられたが、合意には至っていない。
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